思惑
そんな私の耳元に、少し顔を近づけて。


「だったら。ハメ、はずしたいってとこだろ…?」



武田サンは、小声でフッと笑みを浮かべると。



「っキャッ!」

「あっ、ごめん!」



明らかに“わざと”、手に持っていたグラスを私に傾けて。



「ほんとごめん!ちょっと、酔ってるかなぁ、俺」



慌てた素振りを見せながら、抜け出して来た場所は。

スタッフルーム…。



「濡れた服は。脱がなきゃね」



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