※ただし、あたしは大嫌い。




「笑佳ちゃんって若宮のことどー思ってんの?」



足を止めて、あたしを見つめる佐倉くん。



どうって…





「ま、まだいっか」



ニコッと笑って再び歩き出す佐倉くん。





「佐倉くん…さぁ、何であえて若宮にちょっかい出すようなことするの?」




すると、佐倉くんは一瞬、驚いたように足を止めて。



「…さぁ?でも、思い出すからかな。

…どっかの誰かさんをね」




そう言って空を見上げた佐倉くんは、何だかいつもと違う彼に見えた。




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