※ただし、あたしは大嫌い。
「じゃ、帰るね」
何も言わない若宮に背を向けて、家に入ろうとしたら。
「おっおい!!」
「え?」
「忘れ物!!」
そう言って差し出された袋。
ん?あたしこんなの持ってたっけ?
「何これ?」
「…さぁな。
あ、開ければ分かるだろ」
「はぁ…?」
「じ、じゃ俺帰るから!!
い、言っとくけど深い意味はないからな!?ただ気分っつーか、ホワイトデーまだやってなかったから!お、お前に貸し作っとくのもやだし?
深い意味なんてないからな!勘違いすんなよバーカ!!!」
そして若宮はボルトもびっくりのダッシュで帰って行った。
なんなんだ…?
首を傾げながら袋を開けると
見覚えのあるブタのストラップが、愛くるしい笑みを浮かべていた。