※ただし、あたしは大嫌い。



「はいはい、痴話喧嘩しないのー」




あたしと若宮の幼稚な争いを止めたのは彩。



ってか、痴話って!




「若宮あんた笑佳にコレあげたんだってー?」


「あ?」




彩が指差すストラップを目にした若宮は、その低血圧そうな顔をみるみる真っ赤に染めて。



「…べっ別に深い意味なんてないからな!?ただホワイトデーとかまだやってなかったから!!」



「それ昨日も聞いたよ」



「わ、分かってんならいいんだよ。
ってか、そっかお前、さっそくつけてきたのか…」




若宮は一人で何かボソボソ言うと




「そんなに嬉しかったか」




ニヤニヤしながら自分の席へ歩いていった。




…いつになくキモいな。




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