※ただし、あたしは大嫌い。







「それじゃ、明日も勉強がんばるぞー!!カンパーイ!!!」




そんな先生の掛け声で、いよいよバーベキューが始まった。



各自、自由にテーブルについてバーベキューを楽しんでいる。




あたしのテーブルは、あたしと彩と佐倉くん、琴平さん、若宮、琴平さんと仲が良い三宅さん、最近出番がなかった神崎(覚えてますか?)、その辺にいた山田くん(失礼)の八人。




「悠!あたし肉取ったげるよ!どれがいい?」



「あーサンキュ。じゃぁそこのデカいの」





若宮の隣はもちろん琴平さん。



一方あたしは、若宮から一番遠い席でチビチビもやしを食べている。




「山田!はい次の肉焼いて!はい!ボサッとしない!」



職人の目をした彩はテキパキ山田くんに指示を出している。ちなみに山田くんはうちのクラスを代表する草食系男子だ。




「笑佳ちゃん、肉食べてるー?」



あたしの正面の席に座る佐倉くんは、山田くんが必死に焼いている肉をさりげなく全部皿に盛りつつあたしにそう聞いてくる。




「まぁボチボチ」


「うそー、さっきからもやしばっかり食べてるじゃん♪」




佐倉くんは自分の皿から肉を一つ取ると、ハイッとあたしの皿にのせた。





「…ありがとう」


「どういたしましてー♪」








< 214 / 312 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop