※ただし、あたしは大嫌い。




「……あ」




授業中、うっかり落としてしまった消しゴムに気付いて、拾ってくれる若宮。





「………ん」


「…あ、ありがとう」




ぶっきらぼうに差し出された消しゴムを受け取ると、若宮は何事もなかったかのように黒板に視線を戻した。




……こんなに意識してるのはあたしだけか…



って、当たり前じゃん。


何思ってんだあたし。







隣の若宮との、たった30センチあまりの距離が










物凄く










遠い


















< 239 / 312 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop