※ただし、あたしは大嫌い。





「…そ、んなこと言われて…も」





若宮との距離が近すぎて、視線を彷徨わせながらそう言うあたし。





ていうか何今のキス、不意打ちすぎっ…!!!






「そんなことって何だよ」





…心なしかオーラが黒い若宮。





「お前は俺が他の女と二人きりでいても何も思わないわけ?」




「…そ、れは…」






想像したら正直…かなり嫌だけど。






でもなんか





「…別に?」





素直にそう言うのも恥ずかしいし!!







「…お前な」





若宮の額に青筋が浮かんだのが分かった。





「ふざけんなよ?」



「ごめんなさい」





自慢じゃないがチキン・ハートだ。





「…でも。



若宮はあたしのことが大好きって分かってるから大丈夫!!!」





不機嫌な若宮の機嫌を少しでも和らげようと、笑顔でそんな冗談を言ってみたけれど。





そう言った瞬間若宮の顔が茹蛸のように真っ赤になって。






…え。




ちょっと。





何その反応!!






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