※ただし、あたしは大嫌い。






「…な、なんか胃痛くなってきた……」



「は?お前昨日何食べたんだよ?」



「違うっ緊張で!!!」







翌朝。




いつもより一時間以上早く登校し、昇降口で張り込むあたしと若宮。







「…なんか朝食べた目玉焼き出そう」



「お前な…出るとか言うな出るとか」



「オエッ」



「ちょっ!?」



「なんちゃってー♪」



「…お前なー」




「あっ誰か来る!!」





登校してきた一人の男子生徒。





早いなー再テストとかかな?





なんて考えていると、





あろうことかその男子は真っ直ぐにあたしの下駄箱に向かい。






「…え、うそ」



「しっ黙ってろ」






持っていた箱からミミズを取り出して、あたしの上履きに―――







「っちょっとー!!!!!」




「っ!?」






我慢できずに叫ぶと、その男子がガバッと音か聞こえそうなくらいの勢いで振り返った。






その、男子は―――







「…菅野くん?」







同じクラスの、菅野くんだった。







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