※ただし、あたしは大嫌い。
1日目
「そしたら右足を板に置いて、カチッと音が鳴るまで――」
今日から遂に一泊二日のスキー実習がスタート!
あたし達初級コースは、まずはスキー板を履くところからジェスチャーを受けている。
そんな中…
「キャーッ!悠かっこいいー!」
「白銀の王子様みたいー!!」
颯爽と斜面を滑り下りてくるのはあたし達と同じ初級コースのはずの若宮。
華麗にウエーデルンターンを決めている。
「悠すごーいっ!!」
「かっこよすぎっ☆☆」
滑り終えた若宮を女子達が出迎える。
「君は…もっと上のコースにいけるんじゃないのかな?」
初級コースのインストラクターのお姉さんは困惑顔。
すると若宮はそんなお姉さんに極上のスマイルを見せて
「いえ、俺、スキーを一から学びたいんで」
「若宮くん……」
メロメロになっているインストラクターのお姉さん。
騙されるなー!!!