※ただし、あたしは大嫌い。




まぁいいや先やってよ、と教科書を開いた時、若宮がちょうど教室に戻って来た。




「何してたのー?
告白でもされてたー?」




冗談めかしてそう聞くと





「……だったら何だよ?」







ええっ当たり!?



そうだ忘れてた、こいつモテるんだった…



告白なんてそりゃ、日常茶飯事だよね…スキーの時もされてたし。

あたしは一回もされたことないけどね!!!





「オッケーしたの?」

「はぁ?してねーよ。

…俺好きな奴いるって言ったろ」




ということは、告白してきたのは若宮の好きな子じゃなかったのか……若宮、その子は自分のこと嫌いって言ってたしね。





「ふーん」


「なんだよ、嫉妬?」




あたしの前の席に腰を下ろし、またワケの分からないことを言い始める若宮。





「意味わからん」


「…妬けばいいのに」


「は?何か言った?」


「…別に?」



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