時計の針の行方
日常
福島県相馬市。この地は、この地特有の自然があふれている。



とりのさえずり。虫の鳴き声。風の囁き。
都会には無く、田舎だけの特産物といっても過言ではないだろう。



しかし、いつもと変わらない生活を過ごす日々だ。



授業中にそんなことを考えている俺は、今の生活にすっかり飽き飽きしていた。
梅雨が明けたばかりの七月中旬。

今年は、例年に比べて梅雨が明けるのが遅かった。
そして、梅雨が明けた途端、夏の猛暑が襲ってきた。

今日も例外ではなく、気温は三十度を超えているだろう。
元々、暑いのが苦手な俺にとって、無視できないような暑さだった。

二時限目の授業時間を、俺はボーっと過ごしていた。
暑くてやる気がでないのに、数学の授業なんかやってられない。
そう思いながら、俺は時計を見ていた。
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