時計の針の行方


ああ、確かにそうだな。
結局は、どんなに非日常な出来事が起こったとしても、慣れてくれば日常に変わる。

時と共に変化していくもんだ。

ハヤトは納得した。
そして、上江田に「ありがとう」と言った。
上江田は照れ臭そうに、三時限目の準備をしていた。

周りを見渡すと、雑談に夢中になる生徒もいれば、テスト勉強に夢中な生徒もいる。

どれもこれも日常だ。

ただ、日常も悪くない。
そのような思いを初めて抱けた。
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