時計の針の行方


「おいおい、そう焦らせるなよ。
美空さんが可哀相だろ」

すかさず上江田が美空をフォローする。
全く、オイシイところを取るのが上手いな。


「第一さ、ここで勉強すればいいんじゃないか?
ここの学食は、五時までなら大丈夫だし」

上江田が一つ提案を出す。
明らかに、美空を気遣っての提案だ。
工藤さんもそれに同意するように声を出した。

「うん、それは、とっても良い考えだと思うよ。
上江田クン優しいねー」

ニッコリと上江田の方を見ながら工藤は言った。
上江田は、恥ずかしそうにボリボリと頭を掻いている。

……
ラブラブで羨ましいこって。
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