時計の針の行方
美空は、手に持っていたクリームパンを置き、ハヤトの目を見詰めながら言った。
「ねえ、ハヤト。
ちょっと話があるから廊下に来てくれない?」
美空から、ただならぬ雰囲気を感じ取ったハヤト。
なにか、大事な話があるのだな。と思い、おとなしく従うことにした。
「悪い、ちょっと、美空と大事な話があるから出掛けてくる。
その間、二人で勉強しててよ」
そう言って、ハヤトはすぐさま立ち上がり廊下を目指した。
美空も、ハヤトの後に付いていくように立ち上がり、歩き始めた。