時計の針の行方

ハヤトは玄関の扉を開けた。
家の中は、しーんと静まり返っており、人気がないような状態だった。


……
母さん、まだ旅館の仕事から帰ってきてないみたいだな。

ハヤトは、玄関で靴を脱ぎ捨て、自分の部屋へと歩いていった。
一方、美空はハヤトの脱ぎ捨てた靴を、綺麗に玄関へ並べた。
そして、自分も靴を脱ぎ、しっかり並べてから、パタパタとハヤトの部屋へと向かった。



ハヤトは階段を上り終わり、自分の部屋のドアを開け、部屋に入った途端、第一声を上げた。

「あーあ、今日は疲れた~」

すぐさま制服を、部屋の端っこに脱ぎ捨てるハヤト。
Yシャツへと着替えてる間に、少し遅れて美空が部屋へと入ってきた。
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