時計の針の行方
まてよ… コイツ今なんて言った?
別の現実世界から移動した?何故?なんの為に?

「なぁ、美空。パラレルワールドは分かった。
だが、どうやって別の世界からこちら側に移動することができるんだ?」

美空は、ホットケーキを口いっぱいに入れて味わっていた。
ゆっくり噛んで、口の中をオレンジジュースで潤した後、質問に答える。

「〝空間〟を作り、別の世界に移動する能力を、私は生まれつき持っているの」

さっぱり腑に落ちない説明を受けた内海は、ただ、ただ困惑していた。
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