時計の針の行方

「ああ…スマン。美空。
けどさ、2ヶ月ってさっき言ったよな?なんで2ヶ月なんだ?」

いよいよ、残り少なくなってきた内海の疑問だが、美空の方はというと、なかなか少なくなってこない。
なにが、少なくなってこないのか。先ほど、頼んだチョコレートパフェだ。

遅い。とにかく美空は食べるのが遅かった。
内海が焼きそばを食べ終わってから、30分以上が経過しているのに、まだ半分以上残っている。
アイスクリームは、ドロドロに溶けていた。
それを構うこともなく、美空は、美味しそうにイチゴを食べていた。

「それはね、私がこの世界にいられる期間が、2ヶ月しかないからよ」

口に入れたイチゴを飲み込んだあと、美空は答えた。
一方、コーヒーも飲み終わり、やることがない内海は、すぐさま質問をする。
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