時計の針の行方

「そうか。分かった。じゃあ、最後の質問にいくぞ。準備はいいか?」

美空は、いきなりあらたまった言いかたをした内海に、疑問を感じたが、素直にコクっと頷いた。

「なんで、出会う前から俺の名前を知っていたんだ?」

何度目の質問だろう。
もはや、何回同じ質問したか覚えてはいなかった。
しかし、そんなことはどうでもよかった。
名前の理由が知りたいのと、美空が、デロデロにアイスが溶けているパフェを、早く食べ終わってくれれば、内海は満足だった。

「あー教卓の上に名簿表があったから、それを見ただけ」







俺はこんなくだらない理由を知りたがっていたのか…
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