時計の針の行方
麗奈に案内されて、居間へとたどり着いた2人は、荷物を麗奈に渡した。
麗奈は、「隼人ちゃんたちは、そこのイスに座って待っててね」と言った後に、隣りの部屋へと消えた。
「ハ、ハヤト……ちゃん…」
美空は、内海が母親に、ちゃん付けで呼ばれているのを知り、驚きと同時に笑いが込み上げてきた。
「ハ、ハヤトちゃんって…」
クスクスと手を口に押さえて笑う美空。
その様子を内海は、面白くなさそうに眺めていた。
「ハヤトちゃんでそこまで笑うことないだろ。
母さんは、なんでも可愛らしくしたい性格なんだよ」
内海がそう言うと、美空は部屋の中を見回した。
ピンク色のポット。
机の端に置いてある猫のぬいぐるみ。
食器入れの中には、子供受けしそうな、様々なキャラクターのお皿が入れてあった。
「よし、決めた!!」
美空は、なにかを思いついたように、左の手のひらに、グーにした右手を乗せた。
「決めたって…なにが?」
内海は、右ひじを机の上にダルそうにつけながら答える。
「今度から、あなたのことを〝ハヤト〟と呼ぶことにするわ」
麗奈は、「隼人ちゃんたちは、そこのイスに座って待っててね」と言った後に、隣りの部屋へと消えた。
「ハ、ハヤト……ちゃん…」
美空は、内海が母親に、ちゃん付けで呼ばれているのを知り、驚きと同時に笑いが込み上げてきた。
「ハ、ハヤトちゃんって…」
クスクスと手を口に押さえて笑う美空。
その様子を内海は、面白くなさそうに眺めていた。
「ハヤトちゃんでそこまで笑うことないだろ。
母さんは、なんでも可愛らしくしたい性格なんだよ」
内海がそう言うと、美空は部屋の中を見回した。
ピンク色のポット。
机の端に置いてある猫のぬいぐるみ。
食器入れの中には、子供受けしそうな、様々なキャラクターのお皿が入れてあった。
「よし、決めた!!」
美空は、なにかを思いついたように、左の手のひらに、グーにした右手を乗せた。
「決めたって…なにが?」
内海は、右ひじを机の上にダルそうにつけながら答える。
「今度から、あなたのことを〝ハヤト〟と呼ぶことにするわ」