時計の針の行方
ハヤトは、ベットに寝転がりながら、これからのことを考えていた。
俺は消える… 残り2ヶ月…
その間になにかしたい。
自分の生きた証しを残したい。
些細なことでもなんでもいい。
誰かの役に立ちたい…
ハヤトも2ヶ月後に消えることを、はいそうですか。と割り切れているわけではなかった。
ただ、いつもと同じ変わらない生活を、一生続けるぐらいならば、消えてもいいかな。と思う程度だった。
〝2ヶ月の猶予〟そう言われてハヤトは焦り始めていた。
今まで、俺はなにをやってきたんだろう?
いつものように学校に行って。
いつものようにご飯を食べて。
いつものように日々を過ごして…
ダメだ。なにもしていない。悪戯に時を過ごすだけだった。
ハヤトは、今までダラーっと生活したことを後悔していた。
「なあ、美空。残りの二か月を有意義に過ごせる方法って、なんだと思う?」
美空は、チョコンと座って携帯をいじっていたが、すぐに携帯を閉じ、ハヤトに答えを返す。
「うーん、ハヤトの好きなことをすればいいんじゃない?」