時計の針の行方
美人な女の子がいいな。そうーー今の生活を変えるような

内海は、すっかり妄想に浸っていた。
本来ならば、国内留学生は今日の一時限目が始まる前に来るはずである。

いや、バスが遅れたんだろうーー
内海がいろいろと思考錯誤している間に、二年B組担任の細川が入ってきた。

「はい、これから三時限目の総合を始めまーす。日直、号令かけて。」
細川がそう言うと、日直はいつも通りに号令をかける。
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