時計の針の行方
ハヤトが麗奈の作った朝ご飯を食べていると、少し遅れて美空が来た。
多少、寝ぼけ眼だったが、朝ご飯を作ってくれた麗奈に、挨拶をする。

「麗奈さん。おはようございます」
ニッコリとした笑顔で、美空は、麗奈に挨拶をした。
麗奈は、「おはよう」と言葉を返したが、心配した様子で美空に言った。

「彩ちゃん。さっきは大丈夫?痛くなかった?」

美空は、先ほどベットから落ちたことを心配してくれたのだろう。と思い、すぐに「大丈夫ですよ」と言った。


「若いって良いわねえ。ただ、あまり激しいことはしちゃダメよ?怪我をしちゃ大変だからね」

美空は、麗奈の言葉が理解できずにオドオドしていたが、すぐにハヤトが口を開く。

「ああ、美空。母さんの言ってることは冗談だから気にするな。そんなことより、早く飯を食って学校行くぞ」



ハヤトの言葉を聞いた美空は、ハヤトの向かい側のイスに座り、「いただきます」と小さな声で言った後に、朝ご飯を食べ始めた。
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