時計の針の行方
「気をつけー礼」

ちょっと、だらけた声。

当然だよな…一日の最後の授業なんてかったるいだけだし…

今日は、テスト一週間前に突入する日なので、〝勉強週間〟という名目で短縮日課になっている。
しかし、〝勉強週間〟と言っても名ばかりで、実際には、街に遊びに行く生徒が多数いる状態だった。

「はい、今から留学生を紹介しまーす。ちなみに、一時限目に紹介する予定だったんだけど、渋滞に巻き込まれたらしくて、遅れたらしいんだよー。今から紹介するからねー。みんな静かにしといてねー」
この先生はムダに話が長い。
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