時計の針の行方
その声を聞いた美空は、すぐさま首に巻き付けてある右腕を放した。
美空は、「すみませんでした」と舌を出しながら、自分の席へと向かっていった。


すみませんじゃねーよ。
細川先生、今の光景をどう見ればイチャイチャしてるになるんですか…


「ほら、さっさと朝のホームルーム始めるぞ。日直、号令かけて」


「気をつけー、礼」

こうして、朝のホームルームが始まった。
内容は、テスト前だからしっかり勉強しろだの、休んではいけないだの、細川が熱心に話していた。

その間、ハヤトは頬を擦りながら、 美空をあまり怒らせないようにしよう。と決心を固めていた。
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