時計の針の行方
「愚問だな。俺はいつでも準備OKさ」
そう言って、答案用紙を上江田に見せる。
上江田は、その答案用紙を見て、一言「負けた…」と呟いた。
「負けたってマジかよ。お前の答案用紙見せてみろ」
そう言い、上江田から答案用紙を受けとり、点数を見る。
………23点
マジですか…
「なあ、お前、自信があってこれかよ」
ハヤトは、ガックリと肩を落としている上江田に向かって話しかけた。
「ど、どうやら調子が悪かったようだな」
いや、調子が悪いとかそれ以前に赤点ーーん?
内海は、答案を見つめていると奇妙な文字を見つけた。
ーJaponー ジャポン?なんじゃこりゃ。
ハヤトは、すぐさま自分の答案用紙を確認した。
上江田の“Japon”と同じ問題の場所には、“Japan”と書いてあり○になっていた。
……… コイツ、日本沈没させやがった…
「なあ、ジャポンってなんだよ。日本沈没させるなよ」