虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~


「きれいだろ?山の中だからさ、人も少なくて僕のお気に入りなんだ」


得意げに、でも嬉しそうに話す藤堂さん。


そんな彼を見ていてわたしも暖かい気持ちになった。


「ん?どうした?」


いつの間にか見つめてしまっていたようで・・・


気が付くと藤堂さんに顔を覗き込まれていた。


「いっ、いえ。なんでもありません」


慌てて顔を背ける。


恥ずかしい・・・男色だと思われたら最悪だ。


今でも一応“男”で通ってるわけだし・・・


「ま、いいや。気分悪いとかじゃないよな?」



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