虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~
*藤堂Side*
「藤堂さん、部屋帰らないのですか?」
「うん・・・でも・・・」
一条は心配そうな顔でこっちを見てくる。
たぶん僕の今の顔だろう。
「いつもは暑苦しいくらい明るいのに~
なんで今日はしんみりしてるんですか?」
サラッと毒を吐く総司。
いつもは反論する僕だけど、今日はそういう気分じゃない。
原因は、今日の巡察。不逞浪士に一人で向かっていった睦月だ。