虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~
「はい」
わたしに笑顔を向けて走っていく藤堂さんの後ろ姿。
ドキッ
その笑顔に、その姿になぜか胸が高鳴った。
嬉しすぎたのかな・・・?
自分自身のことが意味が分からなかった。
「近藤さんありがとうございます、では、失礼します」
わたしは土方の部屋を出て、藤堂さんの背中を追った。
さっきのは何だったんだ・・・?
「まぁ・・・いっか」
わたしは、考えることを諦めた。
いや、考えないほうがいいと思った。
この、わたしの決断が・・・あんなことになるなんて・・・
そんなこと、わたしはまだ知らない。