虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~
「「ギィィヤァァァァァアアアっっ!」」
どこか、遠くで二人の声が聞こえた気がした。
「藤堂さん、入りますよ」
入ってきた睦月は、晴々としたような目をしている。
さっきの叫び声は・・・やっぱり睦月がやったのか。
「・・・二人のこと、殺してないよね?」
半ば本気で尋ねる。
「大丈夫です。 二人の稽古に顔出してきただけなので」
「そ、そうか・・・」
二人は、まだ生きてる?
と、言いそうになり、慌てて口をつぐむ。