虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~


ギィッと軋む扉を引く。


そこにいる土方にも、古高にも、床にも・・・血がかかっていた。


むせ返る血の臭いに、顔をしかめる。



わたしの姿に気づいた土方は、驚いたような表情をする。


しかしその表情は、怒りの表情へと変わった。



「なぜ、ここに来た!?ここにはちかづくなって、言っただろう!!」



たぶん、古高が口を割らないことに苛立っているのだろう。


もの凄い勢いで、怒鳴り散らしてきた。

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