虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~
高速で着替えたわたしは、一条の部屋へと向かった。
それは、この事件の本命の場所は池田屋だってことを伝えるためだ。
「・・・一条、入るよ」
「ん、睦月?」
部屋には、一条だけしかいなくて、沖田さんはいなかった。
まあ・・・そちらの方が都合がいいのだが。
「一条、今夜の事件は知ってるよな?」
「うん・・・それぐらい、俺でも知ってるよ」
わたしは、池田屋事件の詳細を話した。
誰がそこにいたのか、誰が怪我をするのか――――