虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~


刀を振り上げて、藤堂さんの剥き出しになった額目掛けて、突っ込んでくる。


――――ザシュッッ



「――――え・・・?」



藤堂さんの驚いたような声が聞こえる。


宙に舞う、赤い花びら。


不覚にも綺麗だと思ってしまったそれは、わたしの血だった。



急いで、藤堂さんの前に立ったわたし。


・・・守れたみたいで、よかった・・・


肩をザックリ斬られたわたしに、もう刀を握る力は残っていなかった。



「おい、応援が来たぞっ!!」



どこかで、誰かが叫ぶ声が聞こえた。
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