虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~
「俺、上に行ってきますっ」
ムッと濃くなった血の臭い。
その中を駆け抜け、二階へと、沖田さんの所へと急ぐ。
『キィィンッッ』
階段を上ると、部屋の中で刃を交える音が聞こえた。
部屋に飛び込むと、沖田さんが相手に押されていた。
「沖田さんっ!?」
「玖於さん!? ここにいてはいけません!」
下へ行け、と沖田さんの目が言っている。
でも・・・俺は睦月と約束したのだ。
だから、引くわけにはいかない。