虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~
「ぐあっ!!」
俺は頷くと同時に、相手を斬った。
――――肩から、腹にかけて一直線に。
血を流しながら倒れていく相手を見て、自分が人を殺したんだと、実感する。
もう・・・元には戻れない。
俺は・・・人殺しだ・・・
なぜかこの状況で頭に浮かんだのは、睦月だった。
あの時・・・睦月も同じ気持ちだったのだろうか?
「玖於さん? どうかしましたか?」
沖田さんが、俺の顔を覗き込む。