虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~
「睦月っ・・・」
睦月の体を抱きしめ、震えている藤堂さんの傍には、斬られたのか・・・
人が倒れていた。
たぶん、こいつが睦月を斬ったのだろう。
見たところ・・・もう既に事切れている。
「藤堂さん? 藤堂さん!!」
声をかけても、揺さぶっても、反応がない。
心配になった俺は、藤堂さんの顔を覗き込む。
藤堂さんの目は――――何も映していなかった。
騒ぎも収まり、土方さん達が駆けつけてきた。