虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~
シーンとした空気が漂った部屋。
その静けさを破るように、一条が立ち上がった。
「俺、土方さん達呼んでくる!!」
・・・逃げたな。
わたしは、あの日のことを思い返した。
池田屋で、藤堂さんが敵と対峙して。
わたしが藤堂さんを庇って・・・
それから、藤堂さんはどうなったのだろう?
歴史通り、斬られてしまったのだろうか?
不安になったわたしは、傷に触らないように布団から抜け出そうとした。