虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~
前見たときよりも、小さく見える背中。
わたしがしたことが、藤堂さんを追い詰めてしまったのだろうか・・・?
「藤堂さん? 睦月です。 お話したいことがありま・・・」
わたしは、最後まで言葉を続けることができなかった。
わたしは・・・藤堂さんに抱きつかれていた。
前より細くなった肩は、こぎざみに震えている。
「ごめん・・・睦月、ごめんな・・・」
――――なぜ、謝られているのだろう?