虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~
「江戸に行くには、山道を抜けなければならない。
そのふもとの、分かれ道までで戻って来い。
そこまでは、馬で行け」
そう言った、土方。
その言葉に、沖田さんの顔に明るさが戻る。
どうしてだろう・・・?
もっと、足取り重く追い駆けると思ったのだが、その足取りは軽かった。
「あの山までは、とても近いんだ。
だから、朝早く出たのなら、到底追い付かない」
コソッと、教えてくれた藤堂s・・・いや、平助君。