虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~


「あれ、鈴ちゃん?」



聞きなれた声が、上から降ってきた。



「お久しぶり」



前見た時と、全然変わっていない姿。


やつれている姿を想像していたのだが・・・



曇りのない、澄んだ瞳。


妖艶に微笑む、口元。


立ち直ったというより・・・何も起こっていなかったかのような姿だった。


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