虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~
「入れ」
なんで命令口調なの?
そして、早くと言わんばかりに顎でしゃくる。
はぁ・・・とため息を付きながら、入る前に一条にコソッと耳打ちをした。
『わたし達が未来から来たことは言うな。
あと、わたしが女だということも』
『え、なんで?』
きょとん、とした顔でわたしを見る一条。
なんで状況察せないかな~
『バレたらめんどくさいから。とにかく、わたしに話を合わせて。いい?』
そう言うと、コクリと頷く。
・・・本当に分かったのだろうか。