虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~


「綺麗ですよ!!」



右手をそっと水の中に浸けてみる。


川の水は驚くほど冷たかった。


だけど・・・それが新鮮で。


浸けては引っ込め、浸けては引っ込め・・・


それを繰り返していた。



「・・・僕は、鈴の方が綺麗だと思うんだけど」



ぼそっと何か呟く平助君。


だけど、その声はわたしの耳に届いていなかった。
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