虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~


明里さんは、もう見つけたのだろうか。


愛しい、大切な人の姿を。



「明里さん、また来るかな」



ぽつりと、平助君がこぼした言葉。



「もう、会うことはないと思います」



この言葉に、返事が返ってくることはなかった。


でも、平助君の顔はどこか吹っ切れたような感じで。



こんな、和やかな時間がずっと続けばいいのに――――


そう、心から思った。


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