虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~
「平助君・・・?」
――――料理、まずかった?
そう聞きたかったのに、声が出なかった。
喜んでもらえなかったのが、思った以上にショックだった。
「睦月、平助なんてほっとけばいいんだよ。
あんな、自分の言いたいことも言えない奴なんてさ」
挑発するように、平助君に向かって言葉を放つ。
その言葉に、平助君はビクッと反応した。
だんだんと、怒ったような顔へと変わっていく。