虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~


「怪我、しないようにして下さいね?」



そっと、わたしは平助君に笑いかけた。


そして、そっと抱きしめた。


そして、最後に声を絞り出す。



「大好きだったよ。 


本当に、本当に――――


だから、何があっても・・・


死んだりしないで・・・っ」




最後の方は、もう叫び声と変わっていた。

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