虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~
「よし、じゃあ計画通りにな」
夕方、夕焼けの光が当たりに広がった頃、わたし達は屯所を離れた。
わたしは・・・緊張しすぎて、汗ばんだ手を握り締める。
「おい、睦月? どしたの?」
「わっ!!」
わたしを覗き込む一条に、必要以上に驚く。
緊張していることがバレないように、微笑んで首を振る。
「そうか?」
やっぱり一条は、こっちに来てから・・・
気持ち悪いほどに、優しくなった。