虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~


その音と共に、平助君の命の灯も揺らいでいるようだった。


このままだと、平助君が消えてしまいそうで。


わたしは、そっと手を握った。


そして・・・ぎゅっと握り締めた。


血の付いた手に、透明な水が落ちる。



「何で・・・泣くの・・・?」



悲しそうな顔で、平助君は笑った。



だんだんと広がっていく、赤い水溜り。


それと同時に、握っている手は冷たくなっていく。


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