虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~


「平助君、どうしたら・・・強くなれると思いますか?


どうしたら・・・人を、守れるの・・・?」



何も返事をしてくれない、墓石に話しかける。


寂しくて、涙が零れそうになるが・・・


グッと、目頭に力を入れ堪える。



「泣いちゃ、弱くなるばかりだよね」



そう呟き、墓の前を後にする。



わたしが登ってきたのとは反対に、崖があるこの場所。


未だに、ここに来ている人をわたしは見たことが無い。

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