虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~
そう言い、微笑んだ土方。
この顔も、あとどれ位見ていられるのだろうか・・・?
無性に寂しくて、あの人が恋しくなって・・・
わたしは、部屋を飛び出した。
そして、部屋にあるあの写真を手に取る。
「ねぇ、母さん、父さん・・・
土方達・・・大丈夫だよね? 死んだり、しないよね・・・」
静かな部屋に、わたしの声が響く。
ただ、空しく・・・悲しく。
写真の母さん達は、何も答えてはくれなかった。