虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~


「ねぇ・・・平助君。


また、会えるかな・・・?」



ポツリと、零した。


会いたい、けど会えない・・・


死ぬまで、わたし達は会えないのだ。


死にたいとは思わないけど・・・会いたい。


ただ、それだけの思いだった。



「わあ、桜だ――――!!」



どこから来たのだろう。


まだ5歳位の男の子が、タッと走って来た。

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