虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~


「じゃあ、いくよ?」


わたしが、目を閉じて数えようとした時。


ふと、足音が聞こえなくなった。


なぜか、みょうに胸騒ぎがしたわたしは、パッと後ろを振り向く。



『そっちに行っちゃ駄目――――!!』



叫ぼうと思ったのに、それが間に合わないと・・・


すぐに分かった。



その方向には、崖がある。


見渡しのいい、景色の綺麗な処刑台が。


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